情報規制

常々思う事の良し悪しに感けず攣れ綴る。
其の陸 イコールの壁


ども。久々の常綴です。

生物系の研究者にとって常日頃気をつけなければならない事がある。

“Aという事象が確認出来る系からBという物質が検出されたからと言って、BがAを引き起こしているとは限らない。”

どういう事かと申しますと、例えばある病気に罹った患者から取った血液を顕微鏡で観察する。この時、健康体からは見付からなかった微小な粒が大量に発見されたとします。じゃあこれが病気を引き起こした原因か、と決断するのは早計だと言う事ですね。
もしかしたらその小さな粒は病気を治す為に患者の体が作り出したものかもしれない。或いは真の病原体が生み出した単なる副産物かもしれない。全く別の病気を引き起こす原因かもしれない。
日本で偉大なる科学者と評される野口英世の見た物が黄熱病の病原菌でなかったように、殊生物の世界に於いて原因と結果は凄まじいまでに複雑に絡み合っています。
故に、生物学者はそれを常に留意していなければならない。

さて、ここまでは前置き。
本題いきます。

最近やたら声の上がっている“人権擁護法案”。一部の政治家が手を変え品を変えあの手この手で成立させようと躍起になっておられるようで。
名ばかりが美化されておりますが、要は大戦中の表現規制みたいなもんです。“この表現は差別だ!”と言われたら大人しく従うより他に無い。憲法にある“表現の自由”もなんのそのといった模様。
これと絡んで“児童ポルノ法”も規制が強化されるとか。
子供に対する性犯罪の大因が児童ポルノ物の漫画・小説・アニメにあると仰ってます。勿論フィクションのですよ。ノンフィクション及び実写は文句なしに犯罪ですから。

これらの法案を賛成する人間の言い分としてみれば“こんな内容が犯罪者を生むんだ”とかいった感じでしょう。
 ・暴力的なシーンのある作品は暴力的な人間を生む。
 ・性犯罪を題材にした作品を見た人間は性犯罪に走る。
 ・児童ポルノの鑑賞は子供への性的いたずらに繋がる。
あのーすみません幾らなんでもあんまり事柄を直結させすぎじゃないですか?どうしてここまで短絡的になれるのか疑問でなりませんよ先生(誰だ)。
最初に述べたように2つの事柄がセットで提示されたからと言って、その2つが因果関係にあるわけではありません。
むしろ殆ど関係ないことの方が多いです。

例えば仮に“問題がある”とされた作品を、男女問わず無作為に選んだ100人に鑑賞させます。そらもう徹底的に!アヤシイ宗教団体の如く!朝から晩まで鑑賞させて、1週間程過ごしてもらいます。果たして何人が犯罪に走るか?実証するまでも無く殆ど0に近いでしょうねえ。
この実験で半数以上の人間が“問題ある”行動を起こしたら流石にその作品は本当に問題があるんでしょうが(洗脳システムが組み込まれているとか)、そうでもない限りその作品自体に問題があるとは言えません。
こんな事はちょっと考えればすぐ分かる筈なのに、何故それに気が付かないのか。それは、そもそもの前提が誤っているからなんです。

上の実験では対象者を無作為に選出しましたが、現実問題として一つの作品を買っていく人間を任意に選ぶ事は出来ません。作品を買っていく人間が作品を選んでいるわけです。だから例え児童ポルノを持っている人間に子供への性的いたずらをする者が含まれていたとしても、それは作品を鑑賞した結果ではなく、性的いたずらをするような人間が偶々そういう内容の作品を所持していたというだけに過ぎないのです。

この“作品を買っていく人間が作品を選んでいる”という前提を無視した結果、安易に“問題ある作品は犯罪の発生に繋がる”なんて嘯いてしまうのですよ。


てな事を“ゆうきまさみのはてしない物語”を読みながら思ったり。
しかし今も昔も物書きの憂鬱って変わらんのな。物を書くとは是即ち政府の規制との戦いなり。


そいや“カード探偵団”も結構進みましたが、謎サイトの動画が怖すぎて泣きそうです。8人の集合写真が全部カラスになっていくのとか、もう言葉にするだけで夜トイレにいけません。ああああああ。

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