茎肉植物

常々思う事の良し悪しに感けず攣れ綴る。
其の伍 耳ある草


よく、サボテンに話しかけると元気に育つ、と言われています。
サボテンに限らず、植物はどんなものでも話しかけると良い、なんて言われていたりもします。
本当でしょうか?

実は未だに動物と植物の区分は明確に定められてはいません。
“葉緑体のある細胞を持った自らは動けない生物が植物でしょう?”と思われるかもしれません。
では、ミドリムシは?
自分で動ける上に、葉緑体まで持っています。
果たしてミドリムシは植物か動物か。

動物か植物かの区分は、正確には“界”と言いますが(動物界、植物界など)、この界には幾つも説があり、今でも議論が続けられています。
現在最も多く取り上げられているのが動物界・植物界・菌界・原生生物界・モネラ界からなる五界説ですが、反論が多いのもまた事実。
因みに、前述のミドリムシは原生生物界に属し、アオサやノリ、アメーバなんかの仲間とされています。
疑問が解決したんだかどうか分からん結果。
まあようするに、原生生物界は動物と植物に別れる前の中間体の生物に近い、という事ですね。

話が逸れました。

まあそうやって議論が続けられている中で、今回の所はサボテンやらの一般で言う所の“植物”を植物界の生物とします(一応これは五界説に則っております)。
さて、この植物には神経系が一切ありません。全ての行為を細胞の浸透圧とホルモンで支配しています。
だから勿論“耳”なんて組織ある訳はない・・・。

じゃあ最初に述べた通説は嘘?
ところがどっこい(古い・・・)、それもあながち間違いじゃあない。

小学生の頃、誰もが植物特有の働きを習った事と思います。
その働きのお陰で、我々生物は呼吸をしていられる訳です。
そう、光合成です。
以下に化学反応式で簡単に示すと・・・
   6CO2+6H2O → C6H12O6+O2
よーするに二酸化炭素と水でグルコース(養分)を作り、余った物をまとめたら酸素になりました、というお話。

さてここからが本題。
この光合成に欠かせない材料である二酸化炭素。これの主な仕入先はと言えば、我々の吐く息、つまり呼吸です。
我々人間は喋る時、意識せずに呼吸をしています。
勿論、サボテンに話しかけている時にも。
つまり、“植物に話しかける”という事は、植物に二酸化炭素を供給しているのと同じ事なんですね。

シャワーの様に降りそそぐ二酸化炭素。
植物には、まるで天の恵みの如く感じられる事でしょう。
労せずにして光合成の材料を手に入れられるんですから。
そりゃあ元気にもなるってものです。

最後に、植物と語り合う時間について。
最も効果的なのは、植物が二酸化炭素を取り込む時間です。
二酸化炭素を取り込むのは“気孔”という穴。他にも酸素の出し入れや、気体になった水の放出も行っている所です。
この気孔は自在に開け閉めする事が出来、殆どの植物は光合成の行える昼に気孔を開けて二酸化炭素を取り込みます。
だから昼の太陽が出ている時に話しかけましょう。
一方サボテン。
サボテンは御存知の通り、砂漠など乾燥地域に生息する植物です。
灼熱の中で暢気に気孔を開いていようものなら、あっという間に体内に蓄えた水が消えていってしまいます。
そうなっては生きていけないので、サボテンは夜だけ気孔を開いて二酸化炭素を日が出るまで蓄えておきます。
なので、サボテンは夜の方が良いでしょう。

まあ、別に語りかけんでも、目の前で呼吸をしているだけで充分なんですけどね。

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